子宮 がん

子宮がんは、女性のがんの中で、乳がんについで最も多いがんです。
日本では1年間に約1万8000人の女性が子宮がんになると推測され、年間約5000人以上が子宮がんで死亡しています。
子宮がんは主に「子宮頸がん」・「子宮体がん」・「子宮肉腫」の3つに分類されます。
@.子宮頸がん
子宮頸を覆う粘膜に発生するがんです。
近年では年々発症数・死亡者数ともに減少しているがんですが、20〜30代の女性に多く発症する傾向があります。
複数多数の異性との性交渉が原因とも言われ、健康診断で子宮がん検診を現在の40歳から20歳に引き下げようという動きがあるほどです。
B.子宮体がん
子宮体の内側を覆う子宮内膜に生じるがんです。
近年都内の女性を中心に増加傾向が見られるため、ライフスタイルに原因があるのではないかといわれています。
年齢は40歳代から増え始め50歳〜60歳代で最も発症しやすくなります。
C.子宮肉腫
子宮の筋肉などに生じるがんです。
子宮がんの中でもかなりまれながんで、主に40〜60歳の女性に発生します。
5年生存率は30〜40%とあまりよくありません。

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子宮 がんの傾向

子宮は全体として中空の西洋梨のかたちをしています。
球形に近いかたちの体部は胎児の宿る部分であり、下方に続く部分は細長く、その先は膣に突出しています。
この部分が頸部で、膣のほうから見ますと奥の突きあたりに頸部の一部が見えます。
その中央には子宮の内腔に続く入口があり、この入口を外子宮口と呼んでいます。
婦人科のがんで最も一般的な子宮がんには、子宮頸部がんと子宮体部がん(内膜がん)があります。
普通の婦人科の診察でこの部分を観察したり、検査すべき細胞や組織を採取することが可能です。
医療器械では、サーベックスブラシというもので採取します。
頸部のがんは非常にゆっくり増殖しますが、がん細胞が子宮頸部に見つかる以前の初期に正常でない細胞が見つかります。
この細胞を異型細胞と呼び、細胞診ではこの段階から診断することができるのです。
年齢別にみた子宮頸部がんの罹患(りかん)率は、20歳代後半から40歳前後まで増加した後横ばいになり、70歳代後半以降再び増加します。
近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。
ヒューマン・パピローマ・ウイルス(HPV)の感染が、子宮頸部がん、特に扁平(へんぺい)上皮がんの確立したリスク要因とされています。
子宮頸部がん患者の90%以上からHPVが検出され、ハイリスク・タイプ(16型や18型など)で浸潤(しんじゅん)がんへの進展がみられやすいことがわかっています。
子宮頸部がんのリスク要因として、低年齢での初交、 性的パートナーが多い、多産、他の性行為感染症、が報告されていますが、その多くはHPV感染のリスク要因です。
また、喫煙は確立したリスク要因とされています。その他、経口避妊薬の使用、低所得階層との関連性も指摘されています。
子宮頸部腺がんについても、扁平上皮がんと同様に、HPV感染や経口避妊薬の使用との関連が指摘されています。

子宮 がんの診断

子宮がんは、「がん」が発生する部位より「子宮頸部がん」と「子宮体部がん」とに区別され、
両者は好発年齢、発生原因、臨床症状、組織像や治療内容が異なるため区別して取り扱う疾患となっています。

@.子宮頸部がん(頸がん)
現在は、性交渉によりヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染が引き金になるとされています。
そのウイルスの遺伝子型(タイプ)は100以上あり、子宮頸がんに関連しているのは(高危険群)16型、18型、31型などが考えられています。
子宮頸部腫瘍(異形成、上皮内癌、浸潤癌)では、ほぼ全員がHPVに感染していると考えられています。
しかし、感染しても全員が発癌するのではなく、免疫状態の低下などによってもたらされることが指摘されています。
このHPV感染は、性行為によって引き起こされ、初交年齢が早い場合や、複数・多数の男性との性交渉により「がん」になる危険性が高くなるとされています。
このため、最近では若年者(20歳代から)で発見される人が増加しています。
症状初期がんでは「無症状」ですが、病気が進行するに従って「性交後出血」、「不正出血」、「持続的出血」、「多量出血」となります。

診断は、
@.細胞診
 子宮体部に細い管を挿入して細胞を採取する方法です。
A.子宮鏡
 子宮頸部より内視鏡を挿入して子宮内部を直接観察します。
B.組織診
 最終的な診断法で子宮内部より直接組織を採取して診断します。
治療
 手術療法が原則で、放射線療法、化学療法が術後に追加される場合があります。
若年者に発生して、妊娠・出産を強く希望される場合には、高単位の黄体ホルモン治療があります。
適応となる条件があり、・高分化型内膜腺癌、・MRI検査で極めて浅い浸潤であること、・6ヶ月間の内服治療で病変が奏効し、改善・消失することなどです。
高単位黄体ホルモン療法に効果がない場合には子宮摘出とならざるをえません。

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